« 群青でランチ | メイン | ますのすしミュージアム »

2014年10月12日 (日)

富山クラフトオーディオクラブ試聴会

富山クラフトオーディオクラブは、全国的に有名な手作りアンプの

クラブであるわけだが、毎年今頃そのアンプを持ち寄って試聴会

を開催している。「無線と実験」という雑誌にその内容は詳しいの

だが、その雑誌で試聴会のことを知った山賊は昨年初めて参加

したわけです。さて今年は早々と試聴会の案内状がクラブから届

いた。どこの馬の骨とも知れぬ輩に案内状を送ってくれるとは誠

に恐縮であって身が縮む思いだが参加しなければなるまい。

077
場所は昨年と同じく水橋ふるさと会館です。駐車場には新潟、大

阪、横浜、松本、などの車もあって各地から参加されているようで

す。

093
ホールのステージにはアルテックの620A。モニタースピーカーで

はあるが、タンノイとかJBLも聴いてみたいね。

099
会長の挨拶。昨年の挨拶で電源屋と言っていたので、コーセル

の技術者と思われます。トランスの設計に詳しいらしい。地磁気

の影響に苦労したと言っていたが山賊にも思い当たるフシ有り。

参加者は約60人。シニアがほとんどです。

080

081

086

101

088
良くこれだけの真空管とトランスを集めた物だと感心します。

シングルの方は大型管に高圧を加えて大出力としているようで

す。しかし大型管の発熱は凄いです。

084
これはMOS FETアンプだが、シリコンカーバイトという素材を

使っているらしい。素材によって音が変わるのは常識らしいのだ

が、特性カーブが違うからでしょうか。

今回の課題曲は石川さゆりの「天城越え」ステレオサウンド社の

付録です。後は製作者の好きな曲を4曲ほど演奏します。

愛好家の集まりであってメーカーの器機評価ではないので、愛

想や遠慮はほとんど無く次々と曲が演奏されていきます。最後に

試聴者からの質問があるのですが、回路図や測定グラフを見て

この抵抗値はどうしてこの値なのかとか、トランスの一次抵抗値

やNFBの量についてなど超マニアックな内容でした。メーカーの

器機評価の場合、メーターあたり何万円とか言うスピーカーケー

ブルを使ったりするのが普通ですが、アルテックに使っていたのは

0.75sqぐらいの撚り線でした。実際に実験して物を作っている方

はよく分かっていらっしやる。材料に銀を使いエージングして音を

良くしたとか言うケーブルに何の根拠も効果も無いのでそんなもの

使わないということでしょう。ホールなのでかなりの大音量になり

ます。そのためかアンプによる音の違いはあまり感じなかった。

最後に発表された350BPパワーアンプの音はわたし好みでした。

というより家で聞いている音によく似ていたのですね。

107
石井伸一郎氏の講演会もありました。氏は元テクニクスのアンプ

やスピーカーを設計していた技術者であって、その音響技術を生

かした石井式リスニングルームの提唱者です。

117
音響で最も影響を受けるのがリスニングルームの構造。ついで

スピーカー。アンプ、プレーヤーであるといいます。

全くその通りだよね。部屋が良くないと反射音や残響で部屋の音

響特性はでこぼこのひどい物になることは想像出来る。拙宅も約

10畳の洋間があるのだが、音にピークを感じてセットは置いてあ

るもの和室8畳でばかり聞いている状態です。

リスニングルームの重要性は分かっていたものの、それを言うと

機が売れなくなるので、黙っていたらしい。氏によると部屋の大

さには最適値があるといいます。つまり縦が1なら横は0.7.

さは0.6という具合です。部屋自体は出来るだけ堅固なものと

し、反射はグラスウールを大量に使って適度な量に抑えるのが良

らしいです。詳しくは自分の本を読んでくれということでした。

こういう話を聞くと、アンプの音の微々たる違いなど何の意味が

あるのかと思えてくる。ましてやコードの材質の違いなど聞くのも

あほらしいね。 

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://app.mitelog.jp/t/trackback/529037/32844781

富山クラフトオーディオクラブ試聴会を参照しているブログ:

コメント

コメントを投稿