パラゴンはJBL社で1958年から約25年ほど販売された左右一
体型のスピーカーです。1000台ほど作られたらしい。
JBLの製品中最高傑作と言われるものでその複雑な構造から社内で
も最高技術を持つ職人が製作していたとのことです。日本には山水電
気が代理店となり約400台ほど輸入されたともいわれているが、何
しろ古い製品なのでその音を聴くことは非常に困難な状況であるわけ
です。
滋賀県和邇浜に青年会館というユースホステルがあってそこの喫茶店
でパラゴンの音が聴けるという。目の前に琵琶湖が広がるという素晴
らしい環境の地にあります。失礼ながら建物は相当くたびれた印象だ。
ジャズ喫茶風の玄関。
ブロックを2段にした上に置かれています。これが有名なパラゴンか、
思っていたより大きい感じがします。音量はかなり大きく少々うるさ
いぐらいに聴こえます。
レコードは大量に在庫しているようだが当日はCDの演奏だけでした。
アンプはマランツのようですね。
コーヒーと焼き菓子を註文しました。中域から低域を大きく膨らまし
たような音で、くっきり感は少ないようです。高域は意図的にカット
しているのか極めて弱いのか全く出ていないようだ。昔の音はこんな
ものといえそうだが現代の音とはかけ離れたものといえる。音の解像
度が低いように感じるのだが、鳴らし方が難しいといわれるパラゴン
なので工夫も必要と思われます。パラゴンの置き方だが、向かって縦
長の正面に置いてある。素人ながらこの置き方は店の天井が低いので
低域の反射音が直接音と絡まって解像度の低い音にしていると思う。
ここは縦長配置ではなく横長配置にして、ブロックも1段として下方
から音が出てくるように配置すべきと思うのだが。もっともこの店の
ホームページにはオーディオマニアを対象にした店ではないと書かれ
ているので余計なことは言うなということでしょうか。せっかく希少
な製品があるのだから良い音で鳴らしていただきたいと思うのですけ
どね。