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2015年3月 2日 (月)

五味康祐氏のオーディオによるレコードコンサート

五味康祐氏の遺品を管理している練馬区が開催するレコードコン

サートです。

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石神井公園ふるさと文化館分室です。この分室というのが分かり

難い表現で、公園内にはふるさと文化館があるのです。分室だか

ら館内か隣にでもあるのだろうと思っていました。石神井公園駅

から迷って20分ぐらい歩いた上に、受付嬢はさらに15分程掛か

ると優しく教えてくれました。

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五味康祐オーディオ展示室とされたところにいろいろ並べてあり

ます。もちろん氏が実際に使用していた物です。

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前面の左右にはタンノイの GRF オードグラフ。1964年製らし

い。オートグラフの現物を見るのは初めてだが、思ったより大きい

。ウエストミンスターより一回り大きいようだ。演奏はフルトヴェン

グラー指揮によるベルリン・フイル。曲はブラームスとベートーベ

ンの交響曲です。

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EMTのプレーヤーとマッキントッシュを使用。

レコードはとにかく古いです。フルトヴェングラー自身昔の人なの

で録音は1945年から47年のものだが、1945年というと戦時中

だよ。したがってモノーラルのライブ録音となるし音は線が細くて

雑音が目立つものだった。解説によると五味氏の著書「西方の音

」にその辺のことが書かれているので氏もこのレコードを愛聴して

いたのだろう。私などは音楽そのものより音色を好む人間なので

このような古い録音を聴くのは違和感がある。大げさに言うとSP

レコードを蓄音器で聴いているような感じです。せっかくのオート

グラフなのでね、現代の優秀録音で聴いてみたかったです。

モノーラルなので音は前方中央から聞こえるわけだが、これは本

当に中央から聞こえた。左右にスピーカーがあるので普通広がっ

て聞こえるものだが、中央にぴたりと位置して全くスピーカーの存

在を感じさせないものだった。これは凄い。同軸2ウェイのせいな

のかバックロードホーンのせいか、はたまた設置が良いのか。

現代の録音盤ならきっと素晴らしい音が出るはずと確信しました。

題目がフルトヴェングラーとなっているので古い録音でも間違いで

はないのだけれどね。

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そんなわけでオートグラフの実力はよく分からなかったわけだが、

中域から高域が自然に出てくる感じです。一方低域は弱い感じ。

リスニングルームに関して権威者の石井氏によれば、オートグラ

フは80Hzぐらいから下は急に出なくなるのでそのままでは量感

の乏しいスピーカーになるらしい。それを補うために部屋のコーナ

ーに置いたりして低音を増強する必要があるという。康祐氏の自

宅はうまく低音が出る構造であったと思われます。

オーディオ評論家でもあった康祐氏だが、音よりも音楽を好んだ

のではないかと思えた一時でした。
 

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