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2017年6月 1日 (木)

岩手に行ってみよう ジャズ喫茶ベイシー訪問

一関にあるジャズ喫茶ベイシーは日本で一番良い音を聴かせる

ジャズ喫茶として名高い。日本のみならず世界各地からその音を

求めて訪れる人が多いという。ステレオサウンド誌でその存在を

知ってから一度行ってみたいと思っていたのだが、岩手行きの目

的も実はベイシーの音を聴くことにあったのです。

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一関一高前バス停近くにあります。

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蔵を改造して店にしているのだが、オーナーである菅原氏の家は

代々伝わる家柄らしく元々は古文書などを保管していた蔵だった

らしい。

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すでにこのあたりから低音のどかんどかんという音が漏れてきて

います。

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店内は薄暗くて良く見えないのでネットからお借りしました。38㎝

4発に大型ホーンでマルチアンプ駆動。全てJBLを使用しています。

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店内の女性から何にするか聞かれるのだがメニューはありません

。事前の調べではコーヒーが千円らしい。ネットでお奨めのウイス

キーをお願いしました。かなり薄いと感じる水割りでしたがバラタ

インを使用しているらしい。千二百円。

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店内は蔵を二つ継ぎ足したような構造で椅子やテーブルのある場

所にはドラムセットやピアノが置かれ、右側のエリアにはレコード

棚やアンプなどの音響設備、特別な客専用であろうテーブルが置

かれています。

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物凄い大音量でジャズが流されています。低域はもちろんドカンド

カンであり中域はコンコンカンカンとホーンらしいくっきりでしっかり

した音です。これが日本一とされる音か。しばし感慨にふけってい

たもののどうも私好みの音とは違うな。映画館で聴く音をくっきりす

っきりしたような音でもちろん自然界ではあり得ない音であるとい

える。大体音響メディアの場合それらしく聴かすために強調して録

音してあるわけで、こちらの場合それがさらに強く出ているわけで

す。菅原正二氏が作り出すベイシーというジャズ喫茶の音である

わけだが、好きな人はこれでなくてはと思うだろうし、そうでない人

はもう良いわとなるのではないか。

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喉が渇いたのでコーヒーを頂きたいと入る客などいるはずもなく

皆さん真剣に音を聴いておられます。ここはそういう店なのですね

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曲は菅原氏が全て選択し、針を下ろすのも菅原氏のみ。曲が終

わりに近づくと菅原氏がレコードジャケットを取り替えます。

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こちらがオーナーの菅原正二氏。ステレオサウンド誌では正二だ

がその他では昭二というのも目にする。どちらが本当なのだろう。

早稲田大ハイソサエティオーケストラでドラマーだったのだがプロ

の仕事もしたらしい。当時早大モダン・ジャズの研究会でトランペ

ットを吹いていたのがタモリで大の親友らしいです。菅原氏は70

歳を越えている筈だが色白で見た目実に若々しい。細身でダン

ディな方に見えました。店は菅原氏の都合により不定期に休む

ことが有るらいしい。せっかく福井から出て来たのに休業ではた

まらない。事前に電話で確認したのです。出来るだけ丁寧に当

日は営業しているか聞いたつもりだが、「はぁ」「はい」の二言の

み。別に来なくて良いよと言わんばかりの商売気の無さだがそ

ういう人らしい。氏はカウントベイシー楽団との付き合いがかな

り深くてベイシーはこの楽団からとったものとされる。ジャズとオ

ーディオにかける情熱は大変なものでとにかく話し出したら止ま

らない。その辺が詳しい「ぼくとジムランの酒とバラの日々」や「

聴く鏡」という本が出ているので興味が有れば読んでみてはい

かがでしょうか。店内左側の額に雪の中トランペットを吹いてい

る写真があるのだがよく見るとタモリです。

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ここに至ってなにか大きな仕事をやり遂げたような気持ちです

。人間死ぬまでにやっておきたい事ががいろいろあると思うが

、これもその一つだったのです。ささやかではありますが。

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